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客室乗務員の第三の役割:マーケティング要員とは

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突然ですが、質問です!客室乗務員にとって重要な役割を三つ挙げてください。

保安要員

はい、あたりです。これは大前提ですね。他には?

サービス要員

そうですね。ここまでは皆様思いつくと思います。

客室乗務員の役割と聞くと 保安要員 サービス要員の2点がすぐ浮かびます。 けれども、実はもうひとつ大事な役割があるのをご存じでしたか?

エアラインの顔

エアラインでは、いかに多くの座席を売ることができるかが重要です。 そのために、様々なマーケティング活動によって企業は座席の売り上げを上げようとします。 客室乗務員のマーケティング活動の要は、エアライン各社共通。

私は外資系3社に在籍しましたが、どこも同じ事を言われました。 客室乗務員やグランドスタッフは”エアラインの顔”としての使命があります。 最近は、ブランドアンバセダー等とも言われています。各エアラインのブランドをお客様に伝えるための、最前線の要員なのです。

特に、シンガポール航空はシンガポールガールと唱って、客室乗務員=ブランド伝道者としてアピールしています。ですので採用の際、視覚的な要素も非常に重要視されます。アジア系のエアラインは特にその傾向が強いです。

客室乗務員はマーケティング要員

客室乗務員は、信頼を得るために”エアラインの顔”として自社のブランドをお客様に伝える大事な役目があります。

何故ならお客様のエアラインに対するイメージとそのエアラインのブランドを一致させることが信頼に繋がるからです。

お客様からの信頼を得ることは、そのエアラインのファンになってもらう第一歩。信頼は、またあのエアラインを使おう!というリピート率を上げます。

ですので、安全に目的地に送り届けるという大前提の基、さらにそのエアラインの良さを伝えてファンを増やせるかは、客室乗務員やグランドスタッフなど、実際お客様と接する機会のある従業員の対応にほぼすべてがかかっていると言っても過言でありません。

マーケティングとは?

マーケティングとは、あの”もしドラ”でも話題になった経営学の父ピータードラッカーによると

マーケティングの理想は、販売を不要にすることである。マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。  引用元:マネジメント【エッセンシャル版】

客室乗務員は、たとえて言うと「飛行機に乗るなら○○エア」、「海外に行くなら○○エアライン」と航空会社が宣伝しなくてもお客様自身に自社を積極的に選んでもらうためのきっかけや接点を持っています。

ANAウィングスやANAのホームページには、 客室乗務員の役割としてこのマーケティング要員について書かれています。

機内販売などを通じてニーズをリサーチして提案するというのは、マーケティング要員の役割の一部で営業活動の要素が強いですが、どこのエアラインもそのエアラインが目指すブランドを理解してそれを体現することのできる人材を求めているのです。

ブランドとブランディング

ブランドとは

「競合他社とは差別化された売り手の製品やサービスを識別するネーム、言葉、デザイン、シンボル、その他の特徴」引用元:デジタルで変わるマーケティング基礎

そしてブランディングとは

「特異性というコンセプトに立脚している。それは見込み客のマインドの中に、あなたの商品と類似商品は市場には存在しない。という認識をつくりだすことである。ブランディングとは「ブランディングの内容をしっかりと消費者に伝える事ではなく、類似商品がないくらい他との違いを出すこと

引用元:デジタルで変わるマーケティング基礎

JALやANAのHPにもブランドについて書かれたページが現在ありますが、JALは破綻前そこそこ知名度があったのでブランドという意識はあまりなかったそうです。

反対にANAは、あんしん、あったか、明るく、元気のフレーズに代表されるように昔からブランドというものを意識してきました。

競争の激しいエアラインで生き残っていくためには、客室乗務員もこのブランドを常に意識することが求められていますが、エアラインを目指す方達も説得力のある志望動機や自分とそのエアラインが本当に合っているのか確認するためにも、自分の希望するエアラインのブランドを「企業研究」でしっかり理解しておくことが必要です。

【JAL・ANA企業研究】客室乗務員合格に繋がる効果的なやり方
客室乗務員になるために、希望するエアラインに合格する為にあなたはどのような企業研究をしていらっしゃいますか?なんとなくこんな感じかなぁ?とか周りがやっているやり方でやってしまうと何の効果も得られず、むしろ無意味な時間を費やしてしまう可能性もあります。そこで今回はJALやANAの客室乗務員に合格するための企業研究のやり方をお伝えします。

お客様のニーズを広う力

客室乗務員はフライトの中でニーズを迅速、的確に拾ってお客様の満足を追求しています。そして更にお客様の満足度を高めようと、どこのエアラインも必死です。特にお客様からの意見は重要ですが、その他にもグランドスタッフや客室乗務員がお客様と直接接することで新たなニーズをつかんだり、隠された潜在的なニーズを把握することは、新たなサービスや商品に繋げる大きなチャンスになります。

ですので、貴重な情報に気づける「感知力」そしてお客様の期待を超えるサービスや、新たなサービスへと繋げるアイデアを出すための「発想力」、提案企画してお客様に提供する「行動力」なども、特に日系エアラインの客室乗務員の資質として今後ますます重要視されてくると思います。

マーケティングの力を養う

世界の経済や社会情勢に影響を受けやすい環境の中、LCCの登場でエアライン業界は以前にも増して競争に勝ち抜こうとどこも一生懸命です。すでにLCCではこのマーケティング要員としての役割を担える人を積極的に採用しています。そして今後はどこの日系エアラインもANAのように客室乗務員に対して、ますますマーケティング要員としての役割を求めてくるでしょう。

さらに、飛行機に乗るお客様が増え、外国からのお客様が増えることでお客様のニーズも多様化してきます。それに応えるためには、バラエティーに富んだ経験や人との交流が不可欠です。

お客様のニーズを拾うためにそして新たなサービスやお客様の満足に繋げるためには、好奇心旺盛で様々な角度から物事を見たり考えたりする力や、クリエイティブな考えができることが必要です。そのために、幅広い知識や経験がとても役立ちます。

客室乗務員になるために接客経験や、接客スキルを磨く事は大切と思われがちです。けれども、今後特に学生の方は自分の好奇心をとことん追求し、学生時代にしかできないことを思う存分経験して第三の資質を養うことをおすすめします。

既卒の方も、現在の仕事が全く客室乗務員の仕事とは関係なくて心配という方もいらっしゃるかもしれません。でも、逆を言ったらそういう経験を持っていない客室乗務員が多い中で、違う視点から物事を見てお客様が満足するサービスに繋げることができるという可能性もあるのです。

質の高い接客スキルは、エアラインが提供するトレーニングで身につけることができますが、第三の役割を担うために必要な”感知力”や”発想力”などは、エアライン入社後の訓練では身につけられません。

ですのでこれからは、新卒受験の方も既卒受験の方も”オンリーワンの個性”をどんどん磨きあげていきましょう!

この記事を書いた人
CAラボ

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(エアラインCA受験特化型「自己分析ツール」使用)
☆日系エアライン既卒/新卒逆アピール合格
☆JAL/ANA既/新卒3ヶ月以内スピード合格
☆日系/外資系CA/GSダブル/トリプル新卒合格など
<経歴>
元外資系エアラインCA(KLM/UA/BA)17年間乗務+新卒時JAL/ANA独学合格

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