外資系エアラインのCAに応募する際、レジメ(Resume)やCV(Curriculum Vitae)と呼ばれる英文履歴書を一緒に提出することを求められることがあります。
日本語の履歴書とは書き方のフォーマットや項目などが違うので、戸惑う方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、今回は外資系エアライン3社に英文履歴書を提出してすべて合格した元CAが英文履歴書の書き方と書類選考に通るコツなどをお伝えしていきます。
外資系エアラインCAに合格する英文履歴書のコツ
外資系エアラインのCAになるための最初の関門として、まずこの書類審査をパスしなければなりません。
そのためには、コツがあります。
最低限記入するべき事とは一体どのようなものだと思いますか?
それは、募集要項に書いてある応募条件の項目です。書類審査の段階で、募集しているエアラインの採用資格にあてはまっているかどうか、採用側は確認します。
そして募集要項に合致した人材でない場合はもちろん、わからない場合は書類選考の時点ではじかれる可能性もあるからです。
ですので、そのエアラインが採用したい人材像とマッチしているということを明確にレジュメ内で伝えていると、書類通過の可能性が上がります。
外資系エアラインに提出するレジュメ・CVについて
レジメ、CVどちらも英文履歴書のことを指しています。
◆CV➝イギリス
アメリカではレジメ(resumé)を使うことが多いです。これはa summaryという意味のフランス語から来ています。
イギリスではCVと呼ばれていますが、これはcurriculum vitaeの省略形で、(the) course of (my) lifeという意味のラテン語です。
エアラインによっては、Personal historyなどと呼ばれることも有り、外資系エアラインを受験する際は、英語版履歴書として理解すればいいと思います。
ペーパーならA4の紙(白)、1枚多くても2枚程度にまとめます。
フォントはTimes New Romanなど、フォントサイズは12~14。文字の色は黒。そのエアラインのカラーで枠を縁取りしたり工夫をしている人もいます。
また、フォーマットも様々なものが登場して変わりつつあります。
日本の場合、履歴書のテンプレートは型がだいたい同じ形式ですが英文履歴書の場合、明解で読みやすいものであればどのようなひな形(テンプレート)でも大丈夫です。
◆枚数は1枚多くて2枚程度にまとめる
◆フォントはTimes New Roman、Arial などオ-ソドックスなもの
◆サイズは
◆文字の色は黒
◆履歴書の型(フォーマット)は自由
英文レジメのテンプレートオススメ
レジメのひな形は見やすいように工夫しましょう。
ただ、見本のような物が欲しい!という方におすすめなのが「Canva」。
無料でも使えるデザインツールです。
その中の履歴書カテゴリーを見ると、色々な見本があります。
実際このテンプレートを使って入力し、ダウンロードもできるので便利ですよ。
これまでは、左のようなレジメが主流でしたが最近は右側のようなタイプの左右に分けるタイプのような型も見られるようになりました。
従来のレジメ
新しいタイプのレジメ
新しいタイプの型と従来の型どちらかで迷うかもしれませんね。
けれども、まだ新しいタイプのレジメは認知度が低い印象です。
アメリカのサイトでも新しいタイプのレジメはベンチャー企業などに適していて、金融系などのお堅いところは従来のレジメのタイプをオススメすると出ていました。
ですので、外資系のエアラインでもLCC系は右側のタイプでも個性が出せそうなので良いと思います。
メジャーな大手エアラインなどは割とコンサバなので、オーソドックスなタイプもしくは新しいタイプでも一番シンプルなタイプをおすすめしておきます。
英文履歴書に記載する項目
英文履歴書は日本語の履歴書とは違いひな形(フォーマット)がなく自由です。
気をつけなくてはいけないことは、まず読みやすさです。
項目の見出し、字の大きさ、フォントなどが整っているかどうか?あなたの経験やあなた自身のことについての必要な情報はすべて網羅するようにしましょう。
英文レジュメの項目や配置は様々ですが、中身はだいたい以下のようになります。(必須ではなくあくまでもサンプルです。)
◆Personal Profiles
◆Objective
◆Job Experiences
◆Education
◆Course and Accomplishments
◆Personal qualities and interests
◆References
◆Personal profiles
国によっては、これらの個人情報を求めない所もありますが、募集資格に明記されており履歴書を提出しなくてはならない場合は必ず記入します。
電話番号
電話番号などは国番号から入れます。
例えば090-1234-1234と言う場合、日本の国番号は81ですので +(81)90 1234 1234
メールアドレス
Emailは名前が入ったできるだけシンプルなモノにします。ニックネームなどのメールアドレスは避けましょう。
◆Objective
この項目は最近重要度が下がり、人によっては省略するときもあります。
内容は、応募の目的
Objective
To obtain a challenging role of cabin crew member where I can utilize my skills and experience and give a satisfactory service to the customer.(スキルや経験を活かし、お客様に満足を提供する挑戦しがいのある客室乗務員の仕事を得るため)
Seeking position of cabin crew in ○○ Airlines.もしくはCabin crewなどシンプルに書く場合もあります。
また、Objectiveの代わりにこの部分をProfessional Aspiration(仕事への熱意)と言う項目にして、自己PRと仕事への熱意を2~3行くらい入れてもいいと思います。
To contribute my experience in working with people from many different cultures, ability to cope well with other people and my passion for the aviation industry to ensuring all passengers receive a memorable travel experience.(文化の違う人達と働いた経験、他の人とうまくやっていく能力、そして印象に残る旅の経験を全てのお客様に提供するサービスをしたいという航空業界への熱い思いで貢献していきたい。)
◆Job experience
ここは職歴を書きます。
職歴は最新の職場から書いて行きます。内容は、企業名、役職名(担当業務)、期間、仕事内容(箇条書きがいいです。)
XXX Co.ltd as a sales assistant 04/2015-Present(現在まで)
・Manage large amounts of incoming calls
・Keeping the office organized effectively
職歴が浅い人や、学生の方はアルバイトなども入れておきましょう。社会人の方でも学生時代サービス業のアルバイト経験があればそれも記載しておくと良いです。
◆Education
Bachelor of arts in Social 03/2015
St.Paul University in Tokyo, Japan GPA3.8/4.0
最終学歴を記載します。大学の成績評価GPAなどもアピールできれば、記入しておくと良いでしょう。
◆Courses and Accomplishments (awards)
海外で語学研修などのコースを受講した場合その内容、国の名前、期間などを入れます。(*Overseas experience(海外経験)として新たに項目を設けて記入しても良いでしょう)
Walnut Hill College Massachusetts, U.S.A 09/2015-12/2015
Courses
Certified from Japan Red Cross Sciety 03/2017
●First Aid
過去に学校や会社で賞を受賞した経験のある方は、客室乗務員の仕事に関係なくても入れておきましょう。
◆Personal qualities and interests
エアラインでアピールする強みなどを伝えましょう。
例えば語学や英語の場合はTOEICの点数やNative(母国語), Fluent(流ちょう), Basic(基礎)などで語学力のレベルを伝えます。また、スキルや長所、強みなどを記載するといいです。
◆Languages: Japanese(Native),English(fluent), Chinese(basic)
◆Other skills and competencies(スキルや資質): excellent interpersonal and communication skills(対人スキルやコミュニケーションスキル)
◆Personal qualities(強み): ability to build rapport within multicultural teams (多様な文化の集団の中でラポール(相互の信頼関係)を作り上げる能力)
Interestsは、趣味や特技などをいれてあなたらしさを伝えるようにしましょう。
◆References
レフェレンスは、あまり日本ではなじみのない習慣ですが前職への在籍期間や実績、人物像などを確かめる信用調査です。
応募書類の内容と事実に違いが無いか、また書類選考や面接ではわからない受験生の人物像や前職での仕事ぶりを確認します。
募集要項にReferencesについて記載がない場合はAvailable upon requests(リクエストが有り次第対応します。)と記入しておけば良いです。
また、Referencesについて求められている場合は、名前や連絡先などの必要事項を記載します。
写真について
英文履歴書に添付する写真は、日本語の履歴書に貼る写真と同じもので構いません。あなたを最初に印象づける最強のツールとなりますので必ずご自分で納得のいくものを貼りましょう。
ただ、エアライン(特に中東系)によってはバックが白などと指定しているところもありますので、募集要項をよく確認してください。
また、その他全身写真などの提出を求めているエアラインもありますので提出書類に不備がないよう確認が必要です。
Cover Letterについて
カバーレターとは、レジメを送付する際に一緒につけて送る添え状です。手書きは不可。必ずパソコンを使いましょう。
英文履歴書とカバーレターは必要なしと募集要項等に書かれていない限り、通常セットで作成します。
ただし、オンラインで提出する際ファイルは別々にしておきましょう。
添え状と言ってもこのカバーレターは、レジメ同様あなたをアピールするとても重要なツールになります。
従来カバーレターは必要ないと募集要項に書かれていない限り、通常はレジメとセットで送っていました。
ただ、最近はオンラインでアプリケーションフォームなどを使った応募が主流となり、カバーレターの存在は薄れつつあります。
エアラインの中にはカバーレターは必要ないと要項にでていたりもしますので、ケースバイケースで対応していくといいと思います。
さらに書類通過率を上げるには
最近、外資系エアラインでは書類選考の際同時にビデオインタビューを行うところが増えてきました。
面接に進める前にすでに関門が一つ増えた状態ですね。
いずれにせよ、客室乗務員としての資質を持っていると言うことをしっかりとアピールすることが大事です。
ですので、自分の客室乗務員としての資質をアピールするポイントを英文履歴書を用意する段階から把握してそれを盛り込んだ内容にします。そして、ビデオではそれを言葉にして伝えます。
そうすると、面接に呼ばれる可能性がグンと上がります♪
納得のいくレジメが作成できますように!